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モール?独自サイト?中国への
EC展開はどちらが有効か

モール?独自サイト?中国への</br>EC展開はどちらが有効か

はじめに

皆さんご存知の通り、中国はEC文化が非常に盛んです。
越境ECを始める際には必ず検討されると言っても過言ではありません。

そんな中国で越境ECを行う場合は、どのように展開していくのが良いのでしょうか。この記事を通して皆さんの参考になればと思います。

中国市場のおさらい

中国EC市場

まずは、世界の中の中国という大きな視点で見ていきます。
eMarketerの調査では、世界のEC市場は2018年に251兆円で、2021年には531兆円まで拡大するという統計が出ています。

その巨大なEC市場で存在感を示しているのが中国です。
世界全体のおよそ7割が中国のEC市場となっています

日本と中国のECマクロ環境を比較してみると、日本のインターネット普及率は80.9%と伸び切ってインターネット人口は1億人程度しかいません。
中国は普及率が54.3%と伸び代を大きく残しているにも関わらず、7.5億人のインターネット人口がいます。

日本市場が少子高齢化などの社会的要因で縮小することを踏まえると、巨大かつ成長過程の中国市場に展開しようとするのは当然と言えます。

表1 日本・中国におけるECマクロ環境(2017年)

 日本中国
総人口1億2,604万人13億8,823万人
インターネット人口1億197万人7億5,381万人
インターネット普及率80.9%54.3%

中国越境EC市場

続いて、中国の越境EC市場について確認していきたいと思います。

中国の越境EC市場は、毎年順調に伸びています。
気になる新型コロナウイルスの影響はというと、この記事にある通り外出が出来ない環境はECと相性が良く、売上が好調な企業が多いようです。

なので、コロナショックが続くであろう2020年、2021年の数値は大幅に上方修正されることが予想されています。

そんな中国では越境ECがどれほど浸透しているのでしょうか。
日本のデータと比較しながら見ていきましょう。

日本では過去1年間に越境ECを利用した人が6%としかおらず、とても浸透しているとは言えない状態です。対する中国では、全体の42%が越境ECを経験しています。そのうちの7%は過去1年間越境ECしか利用していないと回答しており、越境ECに対する抵抗感がないことが分かります。

この要因としては、(1)日本が島国で国内完結する習慣があること、(2)中国は大陸文化が根付いており、異国間とのやり取りに抵抗感が少ないこと、(3)国外の高品質の商品を求める傾向があることなどが考えられます。

その裏付けとなるデータが図5です。
越境ECに行う場合に重視する項目で製品の信頼性が64%で1位となっています。中国では「本物志向」が年々進んでおり、安かろう悪かろうよりも少々値が張っても良いものを購入するようになっています

では、中国の方はどこの国から商品を買っているのでしょうか。

図6を見てみると、日本からの購入経験があるという回答が約6割を占めています。日本=高品質のイメージは現在も存在していることが分かります。

現状、日本から中国の越境ECは難しいと言われながらこの結果なので、これから中国展開していくメーカーが増えれば増えるほど、日本企業の優位性は増していくと考えられます。

さらに、商品別構成比を見てみると、化粧品が35.9%、食品24.2%の2品目が断トツで購入されていることが確認出来ます。肌につけるものや身体に入れる商品の品質を気にするのは、日本人に限らず万国共通です。

弊社の事例で見ても、化粧品や健康食品(サプリメント)のメーカーがよく中国展開をしています。

さらに、中国政府は、2019年に越境EC政策を修正しました。どの項目も見ても越境EC産業を促進していることが分かります。

特に注目すべきなのは、購入後のEC商品の転売が明確に禁止されたことです。これを受けて、メーカーはよりブランディングを行いやすくなりました、中国は日本に比べ、口コミが重要視されます。自分が信用する人からオススメされると購買に至りやすく、KOL施策がハマるのはこういった背景があります。どれだけブランディング出来るかは中国越境ECの成功の秘訣といっても過言ではありません。

表2 越境EC政策の主な修正点

分野項目2016年~2019年
既存越境EC制度猶予措置延長2019年以降も期限定めず
個人取引限度額拡大毎回:2,000元5,000元 今後更に拡大見込み
 年間:20,000元26,000元 今後更に拡大見込み
EC商品適用リスト拡充62品目追加合計 1,321品目になる
食品・化粧品の
初回輸入証明書の免除
猶予措置延長2019年以降も期限定めず
 対象都市の拡大15都市より37都市へ
購入後EC商品の転売グレーゾーン転売禁止と明確化

プラットフォーム別のシェアは図8のようになっています。

2018年のデータなので網易コアラがまだ存在していますが、昨年9月にTmallを運営するアリババグループが買収したので、現在ではシェアのおよそ半分をTmall Globalが占めています。

見ての通り、モールが圧倒的に強いというのが現状です。本記事の本題に戻り、モール出店をすればいいのかというと、そう簡単にはいきません。

ご存知の方が大半だと思いますが、中国モールに出店するためには準備しなければいけないものが数多く存在します。

    ・授権証明書
    ・商標登録証のコピー
    ・商標権利者が発行した独占授権証
    (仕入先・製造元との直接契約書、取引領収書)
    ・国際銀行口座

上記で挙げたものに加え、モール内広告、中国語ネイティブのCS、返品の受け口となる現地倉庫など他にも用意しなければいけないものがあり、出店ハードルは非常に高いと言えます。

また、出店後も類似製品に負けないよう、絶えずプロモーションを打ち続ける必要があります。なので、売上は出ても利益を出すことは難しいです。

《出典》経済産業省 商務情報政局 情報経済課

売上のモール・利益の独自サイト

モールでの利益創出の難易度を考慮した場合、どのように中国展開をしていけばいいのでしょうか。その答えの一つが独自サイトとの併用です。

独自サイトはプロモーション費用が凄まじい額になるのでは、と思われた方も多いかもしれません。ただ、プロモーション費用はモールに展開した場合も同じことが言えます。なので、ここで躓いてしまうのであれば中国展開のフェーズはもう少し先になります。

その他の面で独自サイトを併用する必要性について考えていきます。
繰り返しになりますが、中国では「製品の信頼性」つまり「本物志向」が年々重要視されています。そういった中国の消費者に向けて、特に注力していかなければいけないのがブランディングです。

ブランディングをしっかりと行うことが出来れば、ブランドロイヤリティが上がり、次回購入に繋がります。その役割を担うのが独自サイトです。ただのECサイトとしてではなく、オフィシャルサイトとして展開することで、この問題は解消できます。

また、独自サイト展開を行うことで顧客の情報が取得が可能です。自社の商品を購入している消費者の行動を分析することで、消費者が求める商品の選定や効率的な広告運用など、効果的に運用していく事が出来るようになります。こういった点は、モールのみの運用では難しいです。

表3 モールと独自サイトの比較

モール 独自サイト
売上獲得できるもの利益
高い出店ハードル比較的低い
比較的難しいブランディング可能
難しい顧客情報の取得可能

まとめ

中国はこれからもアツい市場として存在感を存分に発揮していくと考えられます。モール一本!独自サイト一本!というような姿勢ではなく、両方をうまく活用することで成功体験を創っていきましょう。

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スターフィールド編集部

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