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【2021越境ECトレンド】
「お菓子×サブスク×越境EC」がすごい

【2021越境ECトレンド】<br>「お菓子×サブスク×越境EC」がすごい<!--hashimoto-->

はじめに

「越境ECでどんな商品が売れているの?」というのは非常によく聞かれる質問ですが、とても答えるのが難しい質問でもあります。

そんななか、「お菓子」を詰め合わせて “毎月1回・定額” で届けるサブスクリプションボックスが越境ECでたいへん伸びているので、こちらでシェアします!

お菓子詰め合わせの定期便がすごい

高級路線のBokksu(ボックス)

2016年に日本のお菓子をサブスクリプションで提供するサービスをアメリカで開始。コロナ渦で売上を前年比3倍に伸ばし、年間継続売上高は250万ドル(約28億円)に。

月額サブスクで49.95ドル(約5500円)。

日本のスナックを寄せ集めたモノではく、日本の地方メーカーによる名産お菓子を毎月テーマごとにキュレーションし、作り手の職人の物語とともに「体験」として届けています。

スナック菓子のTokyo Treat Shop

コンビニやスーパーで見かけるようなスナック菓子の詰め合わせを米国を中心に120か国に向けて越境ECをしています。毎月テーマを決めて、そのテーマに合わせたお菓子やドリンクを詰めています。2021年9月には 「Okinawa」と書いてあって、関東住みの私も知らないようなお菓子までありそうです。

月額のサブスク代は3,800円ほど。

世界中のお菓子が毎月届くTreat

アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を持つ企業が運営しているようです。毎月異なる国のお菓子の詰め合せが入っています。地域は「アジア」「ラテンアメリカ」「オーストラリア」「ヨーロッパ」「アフリカ」「北アメリカ」とまさに世界中が対象。お菓子と一緒に、そのお菓子の解説や、その国の特徴などが書かれたカードも同封されています。

【 STANDARD BOX 】
・ 月額 13.95ドル(約 1570円)※アメリカ国内は送料無料。
・毎月1回お届け
・毎月異なる国のお菓子が4〜6個届く

【 PREMIUM BOX 】
・ 月額 25.95ドル(約 2910円)※アメリカ国内は送料無料。
・ 毎月1回お届け
・毎月異なる国のお菓子が8〜12個届く

海外の反応

楽しそうです^^

まとめ メリットと新規参入時の課題

これまでの日本発の越境ECの成功事例は、化粧品やサプリメントの単品リピート通販が多くありました。このモデルが成功した理由としては、原価が安い、重量が軽いため郵送費が安い、定期なのでマーケティング費用が比較的抑えられる、日本製という強みを活かせる、などがありました。

この成功の要因が、お菓子のサブスクリプションにはすべて当てはまります。

  • 原価:メーカーから直接仕入れて20%以下に抑えているのではないでしょうか。
  • 輸送コスト:海外配送費は箱の大きさではなく重さで決まるため、スナック菓子などの軽いお菓子は有利です。500g以下に抑えていると思われます。
  • 定期便:将来的な売り上げ予測が立てやすく、利益も残しやすいです。
  • 日本製:「わざわざ越境ECで買わなくてはいけない(日本のものでなくてはいけない)」理由が明確です。

このように考えると、お菓子のサブスクリプションは越境ECにはまる商品として非常に有効です。
しかも参入障壁も低いため、新たに進出しようとされる方もいるかもしれません。

しかしながら、このビジネスモデルはアメリカの大手メディアでも特集が組まれるほどで、これから市場に出るのでは後発組と言えます。先行している企業から顧客を奪うには、質・量ともにハイレベルなマーケティングが求められるでしょう。加えて、すぐに仕入れられる商品がゆえに、商品の差別化に苦労すると思われます。

実は私の知人も数年前にお菓子のサブスクを海外向けに行っていたのですが、そこはいつの間にか撤退していました。詳しい理由は把握していませんが、一筋縄ではいかないことは間違いないと思います。

季節やテーマも大事なのですが、珍しいフレーバーや限定商品など、いかにインパクトのある商品を入れるかという部分も意識しています。常に卸やメーカーと連絡を取り合い、発売情報や終売情報をいかに前倒しで入れるかが重要ですね。テーマとラインナップ、そして予算組み。結構こまごまとした調整が必要なんですよ。

Tokyo Treat Shop 担当者のインタビュー

上記のインタビューにもあるように、細かな気配り、いわゆるおもてなしが求められるのでしょう。

《参考・画像出典》
参考:BOKKSU , tokyo treat

Author Profile

著者近影

HASHIMOTOHIROKI

1984年香川県生まれ。 早稲田大学第一文学部哲学専修卒。 三味線奏者、豆腐屋、八百屋を経て、現在はスターフィールド株式会社で、あらゆる日本企業を世界進出させるべく越境ECの普及に力を注ぐ。 特に中国、台湾向けECカート導入がメイン業務。

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