はじめに

弊社で越境EC運用支援を開始したクライアントさまより先日、以下内容の旨のご相談を受けました。

現在加入しているPL保険が国内限定の契約だが、越境EC販売で何かあったときのために、海外PL保険に入った方がよいでしょうか？

良くご相談頂く内容の一つであるため、どう考えるべきかの見解をシェアします。

そもそも「PL保険」って？

PL保険は正式には「生産物賠償責任保険」（英語ではProduct Liability Insurance）といいます。「PL」は”Product Liability”の頭文字です。　以下、日本損害保険協会からの「PL保険」に関するQA抜粋です。

https://soudanguide.sonpo.or.jp/body/q094.html

よって、食品等のメーカーや、飲食店等の多くが加入している保険です。

通常、「PL保険」に加入している場合、その損賠賠償範囲は、自社で生産・販売した製造物などによって『日本国内』で第三者の身体や財物に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償を受けることができます。

越境EC販売する際、海外PL保険に入るべき？

ここから本題です。

では、越境ECを通じて海外のお客様へ商品を販売する際、海外も対象にした「海外PL保険」に入るべきか（PL保険を海外も対象にするべきか）どうか。

PL保険を海外も対象にすると、保険料が上がります。どれくらい保険料が上がるかを保険会社から見積もり取り、予算上問題なさそうな範囲であれば、念のためという意味で入っておいた方が良いと思います。

まとめ

越境ECを通じた販売件数が増えれば、それに乗じて海外のお客様から訴訟されるリスクも相対的に高まります。< ただ、その訴訟リスクをどれくらいの割合でみるか次第で、PL保険に加入するかどうか考えるべきでしょう。 訪日観光客の方がすでに自社商品を日本で購入いただいていて、母国に帰って何かあった際は、日本国内限定PL保険ではカバーされません。どれくらいの訪日観光客の方が自社商品をすでに購入頂いているかも踏まえ、すぐにでも海外PL保険に加入するか、月間〇〇〇件くらい越境ECで売れだしたら加入するか、という形で考えれば良いと思います。