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2023/05/31

Eコマースにおける購入の決め手は?(1)
二極化する購入タイミング

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はじめに

商品の検索、他サイトとの比較、商品選択、今買うか後で買うか…オンラインショップで購入ボタンを押すに至るまでには、様々な選択肢があります。
ショップ運営者側としては、その工程においていかに購入者の取りこぼしを防ぐかが重要な課題となります。

そこで、消費者は何を決め手に購入を決めるのか、様々な視点から考察してみたいと思います。
今回はその1回目として、化粧品をオンラインで購入する消費者の購入タイミングの傾向について紹介します。

お得さを最重視!割引待ちタイプ

セールやポイントバックキャンペーン等を待って購入する消費者が多いのは想像に難くないでしょう。いわゆるビューティーショッパーと呼ばれる、コスメ購入者についても同様です。
特に各国で盛り上がるW11やクリスマスなど、イベントに紐づいた大セールは、価格が下がることが分かっているため、正規価格よりお得に購入できる大きなチャンスになります。
実際、弊社のShopee店舗においても、W11の注文数は通常時と比べ物にならないほどでした。

しかし、特別価格が狙いやすいということは、ライバルも多いということです。セールを待つということは、購入の前に売り切れてしまうリスクをはらんでいます。しかし、割引待ちをする購入者たちは、そのリスクを冒してでも、正規価格で買うことに抵抗感を覚えるようです。
実際、D2Cのeコマース企業ESWの調査によると、年代を問わず、大半のビューティーショッパーはこの傾向があるとのことです。Z世代とミレニアル世代のオンライン購入者の約67%は、売り切れるリスクがあっても割安な購入タイミングを待つと解凍しています。

また、同調査によると、そのような購入者層は、正規価格を支払うことは嫌がりがちですが、セール期間のトータル購入金額は通常時より増えるということもわかっています。

希少性を求める「スーパーファン」タイプ

割引待ちが多数派を占めるとはいえ、そうではない顧客層も存在します。
そのブランドのものなら是非手に入れたい!と考える、いわゆる「スーパーファン」たちです。

同調査によると、約25%の人は「限定品」、つまり希少性が高いものなら、定価でも購入するだろうと回答しています。
また、「最初の購入者」になれるなら、定価で買って構わないと答えた人が21%もいます。つまり、2割以上の購入者にとっては、「希少価値」が購入の決め手になりうるということです。

もちろんここまでのファンを醸成するには、ブランディングの成功と魅力的な製品づくりが不可欠であり、それは決して簡単なことではありません。しかし安定した売上を確保するためには、この層を増やさなければならないことは言うまでもないでしょう。

まとめ

購入者の傾向のイメージとしては意外性はなかったかもしれません。しかし改めてこのように数字で見ると、この2タイプの購入者のうちどちらを狙うか、それぞれどのように獲得していくかといったことが販売戦略を立てる軸になることがはっきりするのではないでしょうか。
次回は別の視点での「購入の決め手」を紹介したいと思います。


《参考・画像出典》
https://martech.org/d2c-beauty-shoppers-are-split-between-low-prices-and-scarcity/

Author Profile

著者近影

TOMI

制作ディレクターとか進行管理とかリソース管理してます。 欧米もアジアも好きですが次は南米あたりに住みたい。

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