STERFIELD

【過去最高流通額】2021年独身の日セール(W11)がやっぱりすごかった。

【過去最高流通額】2021年独身の日セール(W11)がやっぱりすごかった。<!--kasetani-->

はじめに

アジア越境ECに取り組まれる方で、このワードを知らない人はいないのではないでしょうか!アジアECで最大のお祭り、「独身の日」「ダブルイレブン」「W11」が今年も多くのECプラットフォームにて開催されました!

今回は、2021年の独身の日セールについて国別にまとめてみました。
ぜひアジアEC市場の「熱」を感じ取ってください!

独身の日とは?

カップルがお菓子やお花をあげる幸せな日、「バレンタインデー」に対抗して出来た、11月11日独身の日。

日本ではポッキーの日としての方が馴染みが深いですが、アジア各国では独身の日に合わせて、ECプラットフォームでセールを行うことが最近の慣習となっています。

ただのセールではなく、欧米のブラックフライデー・サイバーマンデーに匹敵(もはや超えている…)する、誰もが待ち望んでいるイベントです。多くのEC企業様も、年間の売り上げの山を11月11日に合わせて、プロモーション企画などを計画されているそう。

様々なプラットフォームで行われるW11


独身の日のセールイベントが始まったのは、中国のアリババグループ、天猫(Tmall)です。
ですが、今ではアリババグループ系列のECプラットフォームのみならず、多くのプラットフォームでイベントが行われています。
多くのメディアでは、中国の天猫の売上高のみを紹介するケースも多いのですが、本記事では他のプラットフォームの様子もできる限りお伝えします。
※「W11セール」は、国やプラットフォーム、開催年によって期間やセール内容が異なります。過去のデータと比較しているものの中には、今年の方が期間が長いもの等も含まれます。ご了承ください。

中国

中国のメインのECプラットフォームは、天猫(Tmall)と京東(JD)です。
下記、各プラットフォームごとの売り上げや今年の傾向です。

天猫(Tmall)※アリババグループ

アリババグループの独身の日のセールス全体の流通額は、5403億元(約9兆6173億円)。29万ブランドが参加し、そのうち65%を中小企業や工業地帯にある製品メーカー、新ブランドだったそうです。
※本記事内でご紹介するLazadaやその他アリババグループのECサイトも含みます。
越境ECの観点では、中国国外から2万9000 以上のブランドが参加し、天猫国際(Tモール・グローバル)で130 万以上の新商品を発売されていたようです。

また、今年アリババグループでは、COP26の開催と環境への関心の高まりから、W11とSDGs(持続可能な開発目標)とキャンペーンも多くみられたのが特徴的でした。

京東(JD)

京東も、天猫に負けず劣らず、全体で3,491億元(約6兆2,349億円)の流通額を記録しました。

また、31ブランドが10億元を、Appleは100億元を超えたとの報道も。今年の特徴は、ファッションジャンルの販売者が最多なり、6000を超える新しいアパレルブランドが参加したそうです。

e-CNY(デジタル人民元)の紅袋(ラッキーマネー)を配布したとのニュースも目にし、EC企業がこのような試みを行うことによって中国のキャッシュレス化がますます加速しそうな雰囲気を感じました。

東南アジア

東南アジアのメインのECプラットフォームは、ShopeeとLazadaです。

Shopee

Shopeeでは、11月11日だけでなく、9月9日の9.9から始まり、12月12日の12.12まで、毎月ゾロ目の日に大規模なセールが行われることが特徴です。

今年は、11.11セール期間中のアンバサダーにジャッキーチェンを起用し、セールの広告塔となっていました。これまでは各国ごとに少しずつセールスの雰囲気が異なっていた印象ですが、今年は複数国に渡りジャッキーチェン一本でプロモーションをしていたことが印象的でした。

報道では、11.11のセール期間中に20億アイテムが販売されたとあり、セールを心待ちにしていた消費者がいかに多かったかが分かります。また、Shopeeではアプリ内での顧客とのコミュニケーションに力を入れていることから、セール期間中のメッセージの送信数35億件、ライブ配信の総視聴時間が30万時間超の記録を達成。

また、日本商品で最も人気だったカテゴリーが、「ヘルスケア・化粧品」だったそうです。

Lazada ※アリババグループ


LazadaもShopeeと同じようにゾロ目の日にセールを行っていますが、特に11.11のセールでは売上が好調だったようです。
各国ごとや商品ジャンルごとの売上のデータがなかなか見つからなかったのですが、マレーシアの中小企業がセール期間中に100万RMの流通額を記録したなどのニュースもあり、11.11セールが消費者にとっても、販売者にとっても重要なイベントであることが伺えました。

まとめ

今回は、アジア越境ECでも注目度の高いトピック、独身の日のセールについて2021年の様子をご紹介しました。1年の売り上げの山場となるイベント、ものすごい盛り上がり様でしたね。

独身の日は、一般的にECモールで行われるイベントとの認識が強いですが、実は自社サイトで運営されている企業様もECモールと同じようにお得なオファーを出しています。(日本でも、BlackFridayのセールはAmazonや楽天だけでなく、他の自社サイトや店舗でも行われているのと同じですね。)

まだ越境ECには挑戦していない企業様であっても、競合の独身の日のプロモーション手法だったり、ブランドコンセプトが似ているサイトのセールの打ち方などを調べてみると、いざ越境EC始める際に役立つかもしれません。ぜひ探してみてくださいね。


《参考・画像出典》
ネットショップ担当フォーラム, WWDJapan, ECのミカタ,ECZine, 通販通信,AlibabaNews, Malaysian Reverse

Author Profile

著者近影

MINGFAN

自称東南アジアオタク。SNSの中の人、メルマガの人です。アジアのマーケット事情やShopeeの運営系を中心に書いてます。

SHARE

合わせて読みたい