各国の配送業者シリーズ 「マレーシアの配送業者まとめ」
はじめに
越境ECを行う上で、配送はビジネスを大きく左右します。
特に、身近な東アジアであったらともかく、東南アジアへの進出を考えている方は、社会の発展具合や治安のことも含め、配送に関する心配事は尽きない事かと思います。
今回は、東南アジアの中でも比較的発展が進んでおり、英語話者の多いマレーシアの配送業者を調べてみました。
マレーシアでは、日本にあるUber eatsのような、いわゆるFood deliveryと呼ばれるサービスが日常的に利用されており、「malaysia delivery service」と調べると、配送ではなく、食事を運ぶサービスばかり検索結果に出てきました。なんともマレーシアらしいと思ったのですが、今回は食事ではなく、商材を運ぶ配送業者に限定して、まとめてみました。
隣国であるシンガポールについてはこちらの記事をご覧ください。
主なマレーシアの配送業者
Pos Laju
最も長い歴史と、1000以上の代理店を持つ、マレーシアでは最大の配送業者です。
マレーシアの中では、最もポピュラーな配送手段かと思います。
配送料金は、書類か小包によって変わります。
書類 | 書類追加料金 | 小包 | 小包追加料金 | |
500gm | +毎250gm | 2~2.5kg | +毎500gm | |
zone 1 | RM4.9 | RM0.8 | RM10.5 | RM0.5 |
zone 2 | RM5.4 | RM1 | RM16 | RM2 |
zone 3 | RM6.9 | RM1.5 | RM21 | RM3 |
zone 4 | RM7.4 | RM1.5 | RM26 | RM3.5 |
zone 5 | RM7.9 | RM2 | RM31 | RM4 |
- ※zone1:町内
- zone2:マレー半島内、或いはSarawak州内、Sabah州内
- zone3:Sabah州とSarawak州間
- zone4:マレー半島とSarawak州間
- zone5:マレー半島とSabah州間
《出典》matdespatch
マレーシアは、国土がマレー半島と、ボルネオ島に分かれている上、ボルネオ島側のSarawak州とSabah州の間にはブルネイ王国という別の国があるので、どこからどこに送りたいのかで、大きく値段が変わってくるようです。
これは、Pos Lajuに関わらず、マレーシアに展開しているほとんどの配達サービスに関わってくる特徴だと思われます。
PosLajuは、マレーシア国内において当日配達や、次の日配達、時間指定配達などのサービスも行っているようです。また、トラッキングサービスもブラウザやアプリで利用できるそうです。
HP: Pos Laju
Ta-Q-Bin
日本のクロネコヤマトがアジア圏に展開しているサービスです。 マレーシアでは数少ない、常温、低温、冷凍の3段階で配送時の温度を選ぶことができる配送サービスとなっています。
また、日本のような時間指定配送、無料の再配送、無料の受け取り、無料の夜間配送などのサービスがかなり充実しています。 HP:Yamato Transport
City-Link Express
City-Linkは、30年以上の歴史をもつ配送会社です。 主に、書類や重くて大きい小包を送ることによく利用されるそうです。
Skynet
Skynetは、24時間配送サービスを行っていたり、週末や祝日にも配送サービスを行っていることを売りにしています。 祝日の数が世界でもトップレベルに多いマレーシアにおいて、短期間で確実に商品を届けるためには、とても嬉しいサービスかと思います。 また、倉庫管理と、フルフィルメントにも対応するサービスも行っているため、越境ECから本格的に現地ECを目指すときに便利に利用できるかもしれません。
HP:Skynet
《参考》Product Nation
まとめ
マレーシアにも、他国と同じように似たような配送サービスがたくさんあります。しかし、大手のPos Lajuが最もマレーシアで使われているサービスといった印象を受けました。
また、国土が2つに分かれているため、配送先によって価格が大きく変わってしまうというリスクを念頭に置き、安心して手軽に利用できるサービスを熟考することが必要です。
マレーシアの配送会社は、他のアジア諸国に比べて英語を話すことができるスタッフが多いので、比較・検討がしやすいこともリスクの軽減につながるでしょう。シンガポールやタイと陸路で繋がっているので、マレーシアを拠点に近隣の東南アジア諸国に進出することも、戦略の1つかもしれません。
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