各国の決済事情シリーズ「シンガポールの決済事情を網羅」
はじめに
今回は各国の決済事情のまとめ第5弾としてシンガポール編をお送りします。シンガポールといえば、写真のマーライオンが有名であったり、タバコやポイ捨てが厳しく取り締まられたりと、他の東南アジアの国々に比べて、綺麗で洗練されているようなイメージが持たれやすい国なのではないでしょうか。
実は、これはシンガポールの決済事情にも現れています。なので、シンガポールは東南アジアの中では比較的越境ECを行いやすい国かもしれません。
隣国マレーシア、インドネシアの決済事情はこちらの記事をご覧ください。
主な決済手段
シンガポールは特徴はなんといっても一人当たりGDPです。人口こそ600万人弱と少ないですが、一人当たりGDPは6万ドルを超え、米国を上回り、東南アジアでは1位です。
つまり、富裕層の割合が多いことの表れでもあり、決済手段でもその特色が色濃く反映されています。
対面式の主な決済手段
他のアジア諸国とは異なり、クレジットカードの普及率が高く、隣国のマレーシアでは70%が現金払いであったのに対し、シンガポールでは40%に留まっています。
《出典》Worldpay
Eコマースを含む通販全般の決済手段
また、通販全般の決済においても傾向は同様でクレジットカード決済が67%を占めており、銀行送金は10%でクレジットカード文化であることがわかります。
《出典》Worldpay
モバイル決済
シンガポールでは、42のモバイル決済があります。(2018年10月現在)
42という数字はちょうどマレーシア国内でライセンスを持つ業者数と一致しますが、その内訳は大きく異なります。
モバイル決済の老舗であるPaypalからデバイス紐付きのApple Pay,Google Pay,Samsung Pay,MI Mobile Wallet(xiaomi)、そして、中華系のWeChatPay、Alipayなどがあり、東南アジアを席巻するタクシー配車アプリGrabのGrab Payもあります。
世界屈指のグローバル都市ということで、あらゆる大手企業がモバイル決済で参入しています。
まとめ
シンガポールでは、クレジットカードの普及率が圧倒的に高く、越境ECを始める上での決済における参入障壁は最も低いと判断が出来ます。
モバイル決済でもPaypalをはじめとして、アメリカ勢と中国勢がそれぞれ凌ぎを削りあう東南アジアでも稀有な国となっております。これら全てが、規制が少なくグローバル都市として急速に発展したシンガポールの特徴と言えます。
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